ダメ人間にもなれない

PCの画面をクリックするしかできない男の日記

忘れてはならない人たち

今回もネガティブかつ重い内容の記事なので、自己責任の上で読んで頂きたい。

 

平成の最後にこんな記事を書くのはどうかと思うが、どうしても忘れてはいけない人たちがネット上に結構いた。

 

その中で3人だけ紹介させていただく。

 

一人は、無への道程というブログを書いていた、zar2012氏だ。

彼はFXで150万円の損失を出して労働意欲を失い、そこから残された貯金を使って生活していく様を淡々と綴っていた。貯金が底を尽いた2012年の秋に記録が途絶える。

生死の詳細は未だ確かではないが、個人的には亡くなられただろうと思われる。

彼は生前にゲームのシナリオライターとして働いており、その過酷な労働内容からFXで稼ぐ方向にシフトした。しかし、東日本大震災時に150万円の損失を出して完全に生きる気力を失っていった。

 

もう一人は、君が悪い、君というブログを書いていた、bukimiotoko氏だ。

彼は元々営業の仕事に就いていたが、仕事内容に耐え切れず、歯科技工士に転身する。仕事にも慣れ、技術的にもそれなりに上がってきたものの、長時間労働に加えて低い報酬、そして周囲との人間関係に悩まされ、退職。その後は国内旅行等を楽しみ、2013年の初めごろに記録が途絶える。

こちらも生死の詳細は不明ではあるが、亡くなられたと見ている。

 

そして3人目は、今年の初めごろに知ったのだけれども、引きこもりライダーの隼氏。

彼はtwitterFacebookYOUTUBEなどでバイク旅の写真や動画を投稿する、個人事業主だった。彼も以前は会社員として働いており、最近脱サラして個人事業主に転身したようだ。彼のtwitterFacebookを覗いてみると、日本全国を彼の愛車のSUZUKI 隼で旅している様子や、日本各地のグルメの写真が沢山アップされており、同じバイク乗りの自分から見ても楽しそうだなあと思っていた。

しかしながら、2018年9月27日、突如「ここが旅の終点」という内容のツイートを最後に記録が途絶える。

彼の場合は、Facebook上で追悼のコメントが多々寄せられていたので、亡くなられたことが確定している。

 

その他にもネット上で亡くなられたと思われる人がいるが、諸事情の為割愛させて頂く。こうしたネット上で亡くなられた(と思われる人も含む)人たちに共通しているのが、生き辛さ、仕事上での悩みであると思う。

 

zar2012氏は高校を卒業した後専門学校を経て、アルバイト等の職を転々として、最終的にはゲームのシナリオライターになった。しかしそこでの仕事内容が過酷で、長時間の拘束や、休日でもお構いなしにかかってくる電話、低賃金などで散々悩まされ、そこから脱するためにFXの世界に足を踏み入れた。

 

bukimiotoko氏もzar2012氏と似たような境遇で(無への道程の影響を強く受けたことが明確に書かれている)、自分の境遇を変えようと歯科技工士に転職するも、過酷な労働と低賃金によって生気を失っていって絶望へと変わってしまった。

また、育った家庭環境も複雑で、それも彼の人格形成に影響してしまっていたようだ。

 

引きこもりライダーの隼氏の前職の詳細はわからないが、前職時代や幼少期に何らかの影響があったのかなと推測してしまう。

 

特に昨今の不況や閉塞感によって彼らのような悩みを抱えた人たちをネット上で多く見かけるようになった。かく言う自分もその一人だ。彼らとはスペックも生い立ちも違えども、どこか赤の他人とは思えないのだ。彼らの影響を受けて生きているといっても過言じゃないし。

 

俺はこのブログで「生きろと命令することはできない」と何度も書いてきているし、それは変わらない。

だけど「行ってはいけない領域」に達する前に、もう少し生きやすくする方法はなかったのかと思う。

平成が終わり、令和という時代には自分も含めてこういう人たちが少なくなってくれることを願うばかりだ。