ダメ人間にもなれない

年金、福祉のない超低資産の老後生活

えいがのおそ松さんを観た ネタバレ注意

この前TSUTAYAにてえいがのおそ松さんを借りて観た。本当は映画館で観たかったけど、あれこれしてたら上映期間が過ぎてしまったのでようやく観ることができた。

 

 

ストーリー

 

海が見える寝室で謎の人物がベッドで寝ている。そして寝室の窓から「黒い猫」が飛び出していく。

同じ頃、おそ松を始めとする六つ子達はニートにも関わらず同窓会に参加していた。久しぶりに同級生達と再会して楽しい時間を過ごしていたが、突如「今何をしているのか?」という鬼門の質問が出される。答えに詰まるものの何とか「サラリーマン」をやっていると嘘をついて誤魔化そうとするが、おそ松のKYな「ニートだよ」の一言ですべてぶち壊しとなってしまう。結局惨めな思いを味わうだけとなってしまい、帰宅してヤケ酒を煽って眠ってしまう。

目を覚ました六つ子達は周囲の様子が違うことに気づく。何と高校3年生の頃にタイムスリップしてしまったのだ!現実の世界に戻るためには、カラ松が「高橋さん」から受け取った手紙を取り戻す必要があり、手紙を巡って過去の自分たちや仲間たちを巻き込んだ騒動が繰り広げられる。

 

同窓会

 

約4年ぶりに高校の同級生達と再会して散々な目に遭ってしまった六つ子達だが、自分含めて彼らにシンパシーを感じた人達もそれなりにいたのではないだろうか。本当は参加できる身分ではないけど、ついつい「甘い期待」をして参加してしまう。

それでもニートとかだったらそういう同窓会という「成功者の集まり」に行くのは相当なメンタルが必要だと思うが?俺なんてもう同窓会とかはとても行けないし(ハガキとかも届かないだろう)。

 

実は仲が悪かった六つ子達

 

アニメ版だと時にdisりながらも仲良く暮らしている六つ子達だが、高校3年生の頃は殆ど会話を交わすこともなく、互いに無関心であったのだ。そして6人とも現在とは性格が異なっている。特に十四松に関しては今でこそ異常にテンションが高くて無駄に明るいキャラ(闇が深いのではと勘繰られることはあった)だけど、高校時代はヤンキーみたいにやさぐれてい人を寄せ付ける雰囲気が皆無だ。一松に至ってはリア充のグループに入っていたりするし。確かに10代の頃とかと比べるとどうしても性格とか考え方とかは良くも悪くも変化してしまう。

 

感想

 

最初はニートの六つ子達のドタバタ騒動かと思いきや、実は綿密なストーリー仕掛けになっているのが面白い。最初のシーン、同窓会、過去の世界と絶妙につながっているのだ。それを繋げるのは「黒い猫」。過去の世界において六つ子達を導く存在となる。

 

あと、同窓会のシーンはやはり胸を締め付けられるというか、ある意味辛いよね。特に生き辛さを抱えている系の人たちはあの空間にいるだけ拷問だし。その場には幼馴染のトト子もいたのだけれども、「高橋さん」は来てないよねとつぶやく。それが後のストーリーの核となっていく。

 

過去の世界ではカラ松が「高橋さん」から貰った手紙が原因で現実世界から飛ばされたことが判明し、手紙を巡って六つ子達が奮闘する。特に一松がカラオケに行って無理をするシーンが痛々しい。六つ子の中では一番ひきこもりに近いのに、だ。

途中で出てくるトト子やハタ坊、チビ太、イヤミといった仲間達の過去の姿もちょっとした見どころだ。特にチビ太は中学を出てからすぐにレストランで働き出すもあえなくクビになり、自暴自棄になってるのが意外だった。本編だったらあんなにバリバリ働いてるのにね。

そして手紙の主である高橋さんの家に行く際、六つ子達がそれぞれの過去の自分に対して一声かけていくラストがいい。ニートの癖にいいセリフを吐いてくれる。

 

最後は現実世界に無事帰還し、仲良く朝食を食べる六つ子達。彼らを導いた黒い猫は街を歩いていく。途中で一人の女性に姿を変える。そして六つ子達が通った高校に立ち寄り、物語の冒頭の海が見える寝室に戻っていく。ベッドで横になる女性の目には一筋の涙が流れていた。

黒い猫の正体は高橋さんだろう。それも魂か何か。高橋さんは密かに六つ子達が好きであり、案じてたのではないかと思う。それで最後の力を振り絞って六つ子達を導き、息を引き取ったと推測される。

すごく切ない終わり方で、観ているこちらも過去にもっと勇気を出していれば、ああしていればと思わされてしまう。

 

過去に苦い思い出とかそういうのを抱えている人にとっては響く名作であると思う。