ダメ人間にもなれない

PCの画面をクリックするしかできない男の日記

免許取得と返納

先日twitterやブログで高齢者運転免許の返納についての話題で盛り上がっていたので、それについて書いてみようと思う。

 

池袋での暴走死亡事故以降、急速に高齢者の運転免許の返納の機運が高まっていて、それに関して複雑な気持ちを抱いている。

一つは免許の返納によって行動の自由を失うという点だ。例えば今まで自動車でドライブをするのが若い頃からのかけがえのない趣味であり、それを失うというのは精神的にも辛いと思う。何よりも自由を奪われた感覚に陥るというのが耐え難いのではないだろうか。

 

もう一つは、運転能力が落ちて事故を起こす確率がどうしても高くなってしまうので、それを防ぐためにも止むを得ないという点だ。

上記の通り車の運転という一種のステータスを失うというのは確かに苦痛だろう。しかし、関係のない第三者や子供や孫等の親族を巻き込むという点を考慮すると、早めに返納しておいた方が安全だし、総合的に守られると言える。

 

そういう意味で言ったら車の運転年齢の上限を法律で定めてしまった方がいいといえるだろう。過疎地の交通の問題等も同時に考えなければならないが。

 

あと、高齢者とは違った意味で若年者の運転に関しても同様の事が言えそうだ。

先日とあるツイートで、運転能力の落ちた高齢者に運転をさせないことは、判断能力の乏しい10代後半の子どもに親若しくは学校がが運転免許の取得を禁止するのと同じだという内容があった。

言われてみれば確かに正しい。が、もしも俺が10代後半の時にこのツイートを読んでいたら怒り狂っていただろうと思う。

実は俺は当時親に内緒で二輪免許を取得していたからだ。

当時の俺は「何で法律で免許の取得が認められているのに禁止されなければならないんだ!!」憤っていた。地元の地方新聞に匿名で投書したこともあるくらいである。今思えば青臭い黒歴史の一つではあるが。

 

バイクの免許を取ってからは何回か自損事故はあったけれども、何とか大きな事故もなく今に至る。だけど、歳を重ねるにつれてじょじょに禁止する側の意見もわかるようになってきた。いくら任意保険に入っているからと言っても、万が一死亡事故でも起こそうものならば、親族は殺人一家と見なされるし。

 

これはあり得ない話ではあるけれども、もしも俺が宝くじで7億円当たって、それで結婚して子供ができたら、自分の子供にはバイクは勧めない。

何だかんだ言ってバイクはむき出しだしで事故のダメージはもろ喰らってしまうし、何よりも初めて乗った時のスピード感は恐怖と同時に中毒性もあるからだ。

もしも子供自らが興味を持ち、自分で乗りたいと言い出したら、話し合った上で決めるだろう。もしくは俺みたいに勝手に行動を起こしてしまうかもしれないので、その時は覚悟を決めて見守るか。

勿論本当に危険なことをしそうになったら実力行使で止める必要もあるけれども、できることならば本人のやりたいようにさせてやりたいし、学校とかそういうところが介入すべき問題ではないと今も思い続けている。

 

自分の昔話が長くなってしまって申し訳ないけれども、今は自分で運転することに拘るよりも、電車やバスに乗って旅をする方が快適で楽しいと思えるようになっている(移動中に酒を飲みたいからというのも大きいが)。全く変わらない、成長のない男だと自他共に認めるが、人は意外な方向に変わるのもまた事実のようだ。

 

早いところ自動運転の車がもっと普及すればいいのにね。そうすれば交通弱者の行動の自由も広がるはずだし。