ダメ人間にもなれない

PCの画面をクリックするしかできない男の日記

運び屋を観た ネタバレ注意

どうもこんばんは。冬の間は雪が積もって乗れなかったバイクに乗り始めたていのうでございます。

 

先日、amazonprimeにてクリント・イーストウッド主演の「運び屋」を観た。高齢男性の運び屋の物語と言うことで以前から興味があって、ようやく観終えることができた。

 

 

 

あらすじ

老人アールはかつて園芸家として有名だったが、時代の波に取り残されて自身の農園も手放してしまう。それに加えて家族とも疎遠になっていて正に最悪の状況であった。

そんな中アールはとある仕事を紹介される。「ただ車を運転して運ぶだけ」。

しかしそれは麻薬を運ぶ「運び屋」であった…

 

感想

高齢者の運転免許返納の風潮が高まる昨今の中、高齢者の運び屋を主人公としたストーリーとして注目していたけれども、こんな爺さんいないよと思わされるほどキザでカッコいい。自身よりもはるかに年下の人間や犯罪組織の男達に対しても舐められないくらいに堂々としている。流石はイーストウッド卿と言うべきか。

 

一回あたりの報酬が大きくて、それに旨味を覚えてどんどんのめり込んでいき、ボロ車を買い替えたり手放した農園を買い戻したりとある意味でサクセスストーリーのように描かれるのもシュールだ。

 

麻薬の運び屋という違法で危険な仕事にも関わらずカントリーミュージックが流れていて緊張感が無い描写が目立つし、個人的にはアールが麻薬組織の男達に携帯電話のメールの送り方を教えて貰うシーンがホッコリする。とても危険な組織には思えない。

 

何度も運び屋の仕事を成功させて、組織のボスの信頼を得たアールはパーティーにも誘われる存在になっていって人生を取り戻せたかのように思えたが、組織の内紛によるボスの暗殺、生活が安定してヨリを戻しかけてきた妻が病魔に侵されいていくなどアールの周囲に暗雲が立ちこめていく。

 

最後は妻にも先立たれて、待ち伏せしていた警察官に逮捕されて刑務所送りになってしまう。アールは大金を稼ぐことはできたものの、その代償は大きかったのだ。

 

ほんのりとしたテンポで進んでいくストーリーは良かったけれども、アールの所属していた麻薬組織のその後が描かれていなかったのが疑問に残った。あとはアールが刑務所送りになった後は子や孫たちが農園を継いでいくことになったものの、麻薬絡みで稼いで買った農園をそのまま引き継ぐのは如何なものかと思ったのは俺だけだろうか。

 

途中までの展開が良かっただけに最後の物足りなさが少々勿体ないと思った。