ダメ人間にもなれない

PCの画面をクリックするしかできない男の日記

7SEEDSの原作を読んできました。

先日漫画喫茶にて田村由美氏の7SEEDSの原作本を読み終えた。というのもNetflix7SEEDSのアニメ版を観終えたから。アニメ版はストーリーの流れとしては良かったと思うけど、原作版と比較すると中途半端な終わり方をしたという情報を入手したのでこれを機に原作にも手を出そうとしたわけだ。

 

 

あらすじ

近い将来隕石の衝突による人類滅亡の危機を予測した日本政府は、密かに選別された若者達を冷凍保存させて、地球の環境は回復した時期に解凍させようとした。

そして時が経ち、文明が崩壊した世界で若者たちが過酷なサバイバルに挑んでいくというストーリー。

 

複数の主人公

最初に登場する岩清水ナツ、末黒野花、新巻鷹弘の3人の主人公が登場し、最初は各々の視点で物語が描かれていって最終的に合流していく。

特に岩清水ナツは現代においてはいじめられっ子でひきこもりがちの内向的な16歳で、解凍直後は周囲に迷惑をかけたりいじめられたりシバかれたりと散々な目に遭う(それを見てるのはなかなか辛い)。しかし同じチームの嵐達の助けなどもあって徐々に逞しく成長していって、他のメンバーを逆に助ける活躍を見せるようになっていく。

そういった意味でも個人的にはナツが実質的な主人公なのではないかと思っている。

 

グロい世界観

人類や文明が消滅した世界では、巨大化した昆虫や植物、獰猛な肉食獣、そして恐竜すらも闊歩する。その他にも人間の死体やバクテリアなどもバンバン出てくるので、こういうのが苦手な方にはオススメできない。

アニメ版だと控えめな描写だったけど、原作ではかなりグロい。

 

過酷な世界においての恋愛

この物語には3人の主人公を含めて多くの登場人物が存在し、その中でカップルになる者たちが少なくない。中には妊娠して最終的には出産にまで至るケースもあるのだ。

過酷な世界観であっても恋愛要素を盛り込んだのは少女漫画ということだろうか。

 

まとめ

一言で言うと冷凍保存は勘弁してくれ!!だ 笑 勿論俺など選ばれる可能性がない(ニートに近いものは除外されるというし)が、巨大捕食生物に常に狙われたり、他の屈強な生存者たちにイビられてまで生きていたくないのだ。

 

それはさておいて、物語に登場する人物達は当初こそ癖や問題があるけれども、最終的には皆丸くなっていくのだ。そういった人間模様や各個人の成長、心理描写が上手く表現されていると思う。

特に最初ナツをいじめていた蝉丸はいじめっ子を公言するイヤな奴で最低だったけど、実は自身もいじめられっ子だった過去を持ち、それが原因で歪んでしまった背景を持つ。そしてナツが成長していくにつれて態度が軟化(ツンデレ)していき、最終的には恋人のような関係に発展していくのが興味深い。

それとは裏腹に途中で出てくる新草ひばりは最後まで好きになれなかった。海で漂流しているところを助けられた癖にワガママは言うわナツをイジメるわで自身は何も行動せず。男だったらブン殴ってやりたいレベルだ 笑

 

全36巻(外伝1巻含む)の長期のストーリーでドロドロを超えた憎悪の場面も多々あったけど、最終的には多くの登場人物が生き抜いて大団円になったのは良かったと思う。

ああいった世界観だとバンバン人が死んでいくのがセオリーなので。

 

アニメ版もダイの大冒険みたいに最後まで完結していたらもっと良かったと思う。

 


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