どうもおはようございます。ふたり明日もそれなりにの連載が終了してからずっとロス状態が続いているていのうでございます。
そんな俺が最近ハマっている漫画の一つが、mysoundマガジン内に無料で掲載されている古泉智浩氏の「バンドしようぜ」である。
月一更新だけど、内容に見入ってしまう。40前後の中年コピーバンドのメンバーが織りなす哀愁劇だ。
主人公でバンドのリーダーであるドラムの沢尻肇(45歳)、ギターの佐々木達郎(40歳)、ベースの土沼孝之(44歳)、ボーカルの菊池ミキ(39歳)のおじさんおばさん勢にキーボードの桜井仁美(24歳)を加えた5人組のゆるく、シュールな世界観だ。
バンドモノの漫画といっても「BECK」みたいに本気で打ち込む青春劇でもなく、あくまでも普段は社会人として働いている中年たちの「遊び」のコピーバンドとしての物語だ。主人公の沢尻は自分の叩くドラムに合わせて演奏してもらいたいだけと言うくらい向上心もなく、ぬるま湯感覚の活動を大切にしているという、ある意味ロックな考え方を持つおじさんだ。
周囲の人間たちもちょっと癖がある人達が多い。いつも何かしら損な役回りをする羽目になる土沼や、沢尻の同僚でサークルクラッシャーで悪女な桜井、桜井の加入によって嫉妬感を露わにするミキ、惚れっぽくてaiko系女子の彼女を持つ佐々木などなど。
この中で特に突出してるのが桜井さんか…
登場する楽曲は現代の30代から50代前半の人達がハマった、プリンセスプリンセス、PUFFY、THE BLUE HEARTSなどといったJ-POP、ロックが多く、おじさん・おばさん世代の人達は懐古に浸っただろう。この調子でHi-STANDARDの楽曲も出てくれるとうれしいのだけど。
バンド、音楽をテーマにした話が多いけれども、登場人物たちを巡る世相も現代とリンクしている。コロナ禍において漫画の世界もマスク着用、ソーシャルディスタンスになっていたり、沢尻の息子がひきこもりになっていたりと。あとは沢尻が会社の飲み会のトイレで尿漏れを起こすシーンが歳を感じさせて、読者を「あぁ…」と共感させてくるのもこの漫画の魅力の一つだ。
個人的には月一更新なのが惜しいところだけど、この後の展開が楽しみで仕方がない。特に桜井さんと沢尻の関係とか…実写化したらちょっと面白いかもしれないね。
無料マンガって本当にバカにできないよ。