先日映画館にて「アズイットワズ」を観てきた。イギリスの伝説のロックバンド「オアシス」のボーカリスト「リアム・ギャラガー」のオアシス解散後の挫折、苦悩、復活を描いたドキュメンタリーだ。
リアム・ギャラガーとは?
1994年にイギリスで結成され、2009年に解散したスーパーロックバンド、オアシスのフロントマンである。
ボーカルとしての実力もさることながら、数々のトラブルや暴行事件等のスキャンダル等でも注目されている。中でもオアシス時代からのメンバーであり、兄であるノエル・ギャラガーとの兄弟喧嘩は日常茶飯事であった。
オアシスの解散から
2009年にリアムは兄のノエルと決定的な兄弟喧嘩をし、結果ノエルがオアシスを脱退することになってオアシスはそのまま解散となってしまう。更に追い打ちをかけるようにリアム自身の離婚訴訟問題が勃発し、公私ともに苦境に立たされる。
その後リアムはビーディーアイを結成し、再出発をするもセールスの不調等が重なって自然消滅してしまう。
意気消沈したリアムは遠く離れた場所で静かに暮らそうと考え始めるが、マネージャー兼パートナーのデビーから「音楽を続けるべき」と諭され、再び音楽と向き合うことになる。
ソロでの再出発
リアムはソロデビューを決意し、自らギターを手に取って作曲を開始する。そうしてできたデビューアルバムが「アズ・ユー・ワー」である。
リリース後、世界的にも有名なグラストンベリーロックフェスティバルにも出演し、見事に復活を遂げる。
感想
ドキュメンタリーを観る前は、リアムに対して音楽家としては素晴らしいが、私生活はスキャンダラスでハチャメチャな人であるという認識であった。
だが実際の彼は前妻との間にできた子供たちとの交流を大切にし、生家にいる母親の元へも出来る限り里帰りして親孝行を欠かさない家族思いな人であるがわかった。
また、とあるライブで数曲歌ってから声が出なくなってしまって、非常に悔しがる姿が映し出されるのが新鮮だった。オアシス時代は1曲か2曲歌ってそのままバッくれてしまって、その後はノエルが弾き語りでカバーすることがあったくらいに気分屋でロクデナシなイメージが先行していたので、根っこの部分では真面目で責任感が強いのだろう。
もしかすると歳を重ねて性格が丸くなったのもあるかもしれないが。
あとはマネージャー兼パートナーのデビーの存在が大きいだろう。音楽活動が上手くいかなくて落ち込むリアムを叱咤激励し、復活まで支えられる人間はそうそういないと思うし。
最後に、自分はリアム・ギャラガーをずっと「オアシス」のリアムとして見てきて、それを再び見れることを待ち望んでいた。だけどこれからはソロのリアムを見れればいいし、もうオアシスはやらなくていいんじゃないかとも思える(それでも復活となったら嬉しいが)。
オアシス時代からリアムを知る人達もそうだが、そうでない人達にも是非とも見てほしい1本だ。